神戸ギフトの代表選手クッキーのルーツはペルシャ

多くの女性が好きなクッキーですが、昔は長距離を往来する商人や戦争時の携行食で、むしろ男性が食べるものでした。クッキーの原型となった食べ物が生まれたのは7世紀ごろのペルシャ地方とされています。ペルシャ商人は世界を股にかけて行商をしていたので保存食となるクッキーの原型が作られ、徐々にヨーロッパ大陸にも伝わったのです。
とりわけ大きな契機になったのは718年から始まったキリスト教国家によるイベリア半島の再征服活動、いわゆるレコンキスタであったという説もあります。戦争ですから長持ちする兵糧が必要です。糖分もあり栄養豊富で腐りにくいクッキーは必須の携帯食だったのです。
その後近代にいたるまで、クッキーは欧州で砂糖やバターなどを加えたクオリティーの高い焼き菓子として進化していきました。西洋文化の入り口だった神戸にも欧州からクッキーなどの焼き菓子文化が伝わりました。そして100年以上にわたって独特のアレンジが加えられ、今では市内にたくさんのクッキー店があり、この街ならではのギフトとして人気です。

神戸のギフトとして人気のクッキーにも歴史あり

欧州各国と米国がアジア、アフリカを席巻した大航海時代、日本本土の南方にあった種子島にはさまざまな物が献上されました。薩摩の国の禅僧が編纂した「鉄炮記」によると1543年に種子島に火縄銃が伝えられましたが、相前後して当時のクッキーも伝わったそうです。大政奉還、明治維新と続く激動期に、戦争に必要な銃は瞬く間に本土に広まりましたが、クッキーの方は世情が安定するまで普及に時間がかかりました。その意味でクッキーは平和の象徴的な歴史を持っています。
江戸時代末期から明治維新にかけて、ハイカラ文化がどんどん入ってきた神戸にもクッキーを製造販売するお店が次々にできました。清涼飲料水やコーヒー、ウスターソースなどと同様にクッキーなどの洋菓子も神戸が国内普及をけん引する一翼を担ったのです。
横浜や浦賀など神奈川県沿岸の港も西洋文明を取り込む入口でしたが、ペリーの黒船来航で「泰平の眠りを覚ます上喜撰たつた四杯で夜も眠れず」という狂歌が詠まれたように、政治、軍事、外交面がメインでした。クッキー一つをとっても関西随一の港湾都市ならではの歴史が感じられ、そうした歴史的ストーリーもあいまって今では人気のギフトになっています。

プレミアム感がある神戸クルーズのクッキーギフト

歴史的に西洋とのつながりが深く、現在でも多くの外国人が住んでいる神戸市内には全国展開している有名な洋菓子店がありますし、小さくても個性的でおしゃれな洋菓子店もたくさんあります。クッキーは見た目も都会的で可愛くSNS映えするので、若い女性を中心に人気があります。
旅行のお土産、引っ越しあいさつやビジネスでの手土産、いろいろな記念日の贈り物にぴったりのクッキーは市街地にあるお店でも手に入りますが、神戸湾をクルーズするレストラン船の中にはオリジナルクッキーを販売している船もあります。
人参やシナモンなど多様な素材を生かし、美容効果や整腸作用など健康をテーマとしたクッキーで、見た目もお洒落な港町の雰囲気が漂っており、プレミアム感がある乗船記念ギフトとしてお勧めです。船に乗らなくても、今ではインターネットで全国どこからでも購入できるサービスをしているところもあります。

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